中国J-15による自衛隊機へのレーダー照射事件で中国側主張を垂れ流すテレ朝・日テレ

中国J-15による自衛隊機へのレーダー照射事件で中国側主張を垂れ流すテレ朝・日テレ

2025年12月6日、沖縄本島南東の公海上空で中国海軍の空母「遼寧」から発艦したJ-15戦闘機が、対領空侵犯措置で緊急発進(スクランブル)した航空自衛隊のF-15戦闘機に対して2回にわたってレーダー照射を行う事案が発生。

中国軍J-15戦闘機によるレーダー照射事件

今回の中国軍J-15戦闘機による照射はおそらく火器管制レーダーを用いたもので、これは一般に「ロックオン」と呼ばれる状態に相当する。
おそらく、というのは防衛省は「火器管制モードかどうか探知できる能力があるかどうかを知られないため公表しない」からだ。

レーダー照射(特に火器管制レーダーのロックオン)は、軍事的には「次は撃てる状態に入った」という明確なシグナルとなる。

  • 通常の監視レーダー:周囲を広く探知
  • 火器管制レーダー:特定の目標を攻撃対象として捕捉

これはミサイルを発射する一歩手前だ。
戦時なら撃ち返す事もあるだろう。
非常に危険な軍事的挑発・威嚇行為で普通の国なら有り得ない事をした。ならずもの国家、という呼称が相応しい。

特に、2回目のレーダー照射は30分間も続いたという。
空自のパイロットは相当なストレスに耐え続けた事になる。

中国側主張の動画を垂れ流すテレビ局

7日未明、小泉進次郎防衛相は記者会見で「中国側には強く抗議し、再発防止を厳重に申し入れた」が、9日、中国軍は自衛隊には事前に訓練を事前通告していたとする音声データを公開。

「事前通告」とは訓練の日時や、緯度経度による正確な場所、期間、高度などを、他の艦船や航空機に危険が及ばないように前もってNOTAM(ノータム・航空情報)や航行警報で正式に知らせる事だが、中国はこれを実施していない。
件の音声は、仮に本物だったとしても直前に現場でチャットしたレベルのもので、これをもって事前通報があったと理解する国は無い。日本側の交信も「通信を受領した」程度のものだ。

また、BGMによる演出も付け加えられており、証拠能力はゼロと見做して良いのではないか。

にもかかわらず、これら基礎知識や論評を何ら加える事もなく動画をそのまま垂れ流したのが「テレ朝 報道ステーション」の公式Xアカウントと、日テレニュースである。

テレ朝 報道ステーション

日テレニュース

特にテレ朝報道ステーションは「【速報】中国側“事前通告”音声を公開」という見出しも付けている。
この報道を見れば事情を詳しく知らない人は「中国は事前通告していたのに近づいた日本側が悪い」と受け止めてしまうだろう。

事実はそうではなく、日本の排他的経済水域(EEZ)、防空識別圏(ADIZ)の中で、空母の発着艦や軍事演習を実施し、その為にスクランブル発進した自衛隊機にレーダー照射してロックオンした訳である。

日本のテレビ局は中国共産党の広告塔と化してしまっている。

中国側に立った発言を繰り返す橋下徹氏

この中国が主張する「証拠」とやらに全幅の信頼をおき日本側を非難するのがいつもの橋下徹氏である。

12月14日のフジテレビ「日曜報道 THE PRIME」に出演した橋下徹氏は「事前に連絡はあった、日本側の確認不足」だと日本非難を繰り返し、元防衛相の河野太郎議員に論破され尽くしている。

橋下氏はしつこく「事前通報があったのだから日本が悪い」式の非難を展開。
しかし河野氏は中国側の連絡は「事前通報」にあたらない、「事前通知」と理解する国は無いとキッパリ。
そもそも事前通報があろうがなかろうが、レーダー照射をした中国側が一方的に悪いんである。

また、橋下氏が「当たり屋」だと言及すると河野氏はすぐさま「『当たり屋』とは言われません。言っているのは中国だけです。」と反論。

いちいち中国側に立つ橋下氏にしっかりとした反論をする様は痛快だった。

最後に視聴者アンケートの「レーダー照射問題 防衛省の情報発信は適切?」の結果は「適切だ79%」「適切ではない14%」「どちらとも言えない7%」という結果だった。

橋本氏も惨敗を認め「今日も僕は少数派でしたね」と発言していた。

何故テレビ局はこのような人物を重用しているのだろうか?
少数派だから出すな、ではなく、論拠が無茶苦茶な素人発言でなおかつ誘導的なのである。結果的に中国への利益誘導にも繋がっている。
防衛、軍事の専門家でもなく経験値も無いのに何故好きにしゃべらせているのか?

橋下氏自身も言っていたではないか。
大阪府知事、市長時に何か批判を受けると「ならお前がやってみろ、やった事もない癖に偉そうに言うな」って。
まさにその状態である。自分の発言を体現してもらいたい。

世界中で嫌がらせをする中国

今回のレーダー照射は日本だけに限った話では無い。
ここでは中国によるレーザー照射の事例についてまとめてみよう。

ドイツ(レーザー照射)
  • 2025年:ドイツ軍機に中国艦艇がレーザー照射
    2025年7月初旬、中国軍の艦船がドイツ軍の偵察機(EU「ASPIDES」作戦参加機)に対しレーザーを照射したとして、ドイツ政府が強く抗議し、中国大使を召喚。

    【時事通信】中国、独軍機にレーザー照射 独外務省「断じて容認せず」 2025年07月08日
    https://www.jiji.com/sp/article?k=2025070800944
フィリピン(軍用レーザー照射)
  • 2023年:中国海警がフィリピン沿岸警備隊に軍用級レーザー照射
    2023年2月6日、中国海警局(CCG)の艦艇がフィリピン沿岸警備隊船に加えてレーザー光を照射した事件
オーストラリア(レーザー照射)
  • 2022年:中国海軍艦艇が豪空軍P-8Aにレーザー照射
    2022年2月17日付で「中国艦艇がオーストラリア軍機(P-8A)にレーザーを照射した」とオーストラリア国防省などが発表・報道した事例
アメリカ(レーザー照射)
  • 2018年:ジブチで中国軍関連施設から米軍機にレーザー照射
    米国防総省は、中国の軍事施設(中国人民解放軍海軍基地)付近で米軍機がレーザー照射の影響を受けたと発表し、レーザーがパイロットに軽度の眼への影響(minor eye injuries)を与えたと説明しました。

まとめ

2025年12月の中国軍J-15戦闘機による自衛隊機への火器管制レーダー照射事件は、ミサイル発射直前の極めて危険な軍事的挑発であり、中国のならず者的な行動パターンを象徴するものだった。

この事件は日本だけの問題ではなく、ドイツ、フィリピン、オーストラリア、アメリカなど世界各国で中国が同様のレーザー・レーダー照射による嫌がらせを繰り返していることからも、中国の覇権主義的な行動が国際社会の脅威となっていることを改めて示している。
私たちはメディアの偏向報道に惑わされず、事実に基づいた冷静な議論を進め、国防意識を高めていく必要がある。

※アイキャッチ画像は防衛省サイトから
https://www.mod.go.jp/asdf/equipment/sentouki/F-15/

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  • 【防衛省】中国軍機による自衛隊機へのレーダー照射について 令和7年12月7日
    https://www.mod.go.jp/j/press/news/2025/12/6a.html
  • 【日曜報道 THE PRIME】「いえ違います」中国軍機のレーダー照射の“事前通報”めぐり河野太郎元外相×橋下徹が真っ向対立【日曜報道】 2025年12月14日
    https://www.fnn.jp/articles/-/974735
  • 【産経新聞】中国、過去にも関係悪化した国にレーダーやレーザー「照射」 日本や比などターゲット 2025/12/8
    https://www.sankei.com/article/20251208-ANEXI4T76ZJTZPD4SFT4NQXZP4/

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