悪化する台湾・尖閣情勢と、またもトマホーク導入に「旧型」とケチをつける東京新聞

ここ最近で急速に台湾、尖閣諸島の情勢がキナ臭くなってきている。日本の反撃力としての米国製巡航ミサイル「トマホーク」導入についても１年前倒しで2025年から取得、国産の長射程ミサイルに関しても前倒しで配備するというニュースもあった。
それほど情勢は逼迫してきているという事だ。

特に、10月7日に起こってしまったハマスによるイスラエルに対するテロ攻撃によって、米軍の戦力が中東に振り向けられれば益々極東の情勢は危うくなるかもしれない。

以下、パッと調べられる範囲で得た情報を列挙してみよう。

台湾情勢

2023年9月12日、台湾国防部（国防省）が発表した国防報告書によると、中国軍が沿岸部に新型戦闘機や無人偵察機を配備し、沿岸部の空軍力を強化していたという。

同18日、過去最多となる一日103機の中国軍機を洋上で確認。その内、40機は事実上の停戦ラインを超えて飛行、台湾側は「破壊的で一方的な行動」をやめるよう求めた。

22日、中国軍機32機と軍艦7隻が海空の「戦備警戒巡視」を実施。

24日には、福建省の沿岸部に中国軍の地上部隊が集結している事も確認。

尖閣諸島周辺

9月19日、松野博一官房長官は記者会見で、尖閣諸島周辺のEEZ内で中国海洋調査船が勝手にブイを設置したと発表。尖閣諸島支配の既成事実化を狙ったものと思われる。
※ちなみに発見から2か月遅れで公表

10月16日、尖閣諸島周辺の上空で中国の戦闘機がカナダの偵察機の5メートル以内に異常接近、「中国の主権を侵害」と主張。

16、17日の両日にわたって中国海警局はウェイボー(微博)で日本の巡視船と八重山漁協所属の漁船「鶴丸」を名指しで「中国領海に侵入した」と投稿。

10月25日時点では、82日連続で中国船が航行。

その他は？

10月13日、東京商工会議所(23区内の中小企業が会員)は「東京がミサイル攻撃を受ける可能性はゼロとは言い切れない」として、シェルターの整備やJアラート発令の時短化を国に要望。
攻撃を受ける可能性は東京だけではないだろう。
その他の大都市圏でも同じ事が言えるのではないか。
南西諸島にシェルターを建設する計画に反対する連中も居たが、中国の息でもかかっているのか。

トマホークの悪印象を振り撒く東京新聞のやり口

冒頭で触れたように、木原稔防衛相は26,27年に導入予定だったトマホークblock V(ブロック5)を1年前倒しにして25年にblock IV(ブロック4)の取得に動いている。
この件について早速、東京新聞が噛み付いている。 『最新型の「ブロック5」よりやや劣る旧型の「ブロック4」』などと表現しているが、今年2月にはその最新鋭ブロック5を「型落ち」と言って貶めていたのではなかったのか。それがここへ来て「最新型の」と誉めそやすとは何事だ。まるで、新型の導入なら反対しなかったのに、みたいな言いぐさじゃないか。
だいたい、ブロック4は米軍で現役だし、5にアップデートも可能だ。射程距離も遜色無い。

結局、批判ありきで事実などどうでも良いのである。
どこに出しても恥ずかしくない程の立派な印象操作の事例だろう。

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参考記事

• 【ロイター】中国軍、沿岸部で空軍力強化　新型戦闘機など配備＝台湾国防報告　2023年9月12日
  https://jp.reuters.com/world/us/UQMGDEJN3RNHTAF4DRY6VKE3FM-2023-09-12/
• 【テレ朝news】中国・福建省沿海部に中国軍の地上部隊が集結と台湾国防部　2023/09/24
  https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000317150.html
• 【NHK】トマホーク 1年前倒し取得へ 反撃能力にも活用 日米防衛相会談　2023年10月5日
  https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231005/amp/k10014215781000.html
• 【産経新聞】東京へのミサイル攻撃「可能性ゼロではない」　東商がシェルター整備を国に要望　2023/10/13
  https://www.sankei.com/article/20231013-L4H2MC2N2BOEBKM7RG5IXMC2IE/