安保担当オフレコ「核保有」発言が一人歩き、文脈無視の煽り記事タイトルでミスリードを誘うマスコミ

安保担当オフレコ「核保有」発言が一人歩き、文脈無視の煽り記事タイトルでミスリードを誘うマスコミ

2025年12月18日、高市政権で安全保障政策を担当する首相官邸幹部が記者団との非公式取材(オフレコ前提)で「私は核を持つべきだと思っている」との個人的見解を示したことが、メディア各社横並びで一斉に報道され、国内外で波紋を広げている。

発言の詳細を報じた複数のメディアによると、該当幹部は日本を取り巻く厳しい安全保障環境(中国の核戦力増強、ロシアの核威嚇、北朝鮮の核開発など)を背景に、核保有について議論する必要性を指摘した上で、個人の考えとして保有を支持する立場を述べた。

しかし、同幹部は同時に、現政権内で核保有の具体的な検討は進んでいないこと、非核三原則の見直しには大きな政治的コストがかかること、核不拡散条約(NPT)との整合性から実現は極めて困難であることなども強調。
米国の「核の傘」による拡大抑止を現実的な対応として位置づけ、早期の政策変更に否定的なニュアンスも示していた。

それを踏まえ、報道の主な問題点として以下の2点が挙げられる。

  • ミスリードを誘う見出しや記事構成
  • オフレコを前提とした発言を記事化

さらに言うと、2024年に核共有・持ち込みを主張していた石破首相の時には、マスコミはここまで叩かなかった事実もある。

詳細を見ていこう。

ミスリードを誘う見出しや記事構成

まずあげられるのが、見出しや記事構成がミスリードを誘うものとなっている点だ。
多くのメディアで見出しに「核を持つべき」「核保有すべき」などの強い表現を掲げ、政権が核武装を推進しているかのような印象を与えている。

しかし、本文を詳しく読むと、発言はあくまで「個人の思い」であり、政府として検討していないことや実現の難しさを幹部自身が説明している部分が小さく扱われているケースが多い。
これらが見出しに反映されていない記事が多いのだ。

これにより、読者が「高市政権が核政策の見直しを本格化している」と誤解する可能性が高い。
政府側は木原稔官房長官が19日の会見で「政府としては非核三原則を政策上の方針として堅持している」と強調し、火消しに努めている。中国外務省も「危険な企て」と反発を示すが、発言が個人的見解・問題提起にすぎず政権の公式立場でないことは明らかだ。

要はマスコミが「事実を歪め」「焚き付けて」中国や野党に高市政権を叩かせる材料を提供しているのだ。

以下、代表的な「ミスリードを誘う見出し」の記事を見てみよう。

まず、高市首相に「支持率下げてやる」「支持率が下がるような写真しか出さねえぞ」と言った時事通信のXのポストから。

さらに共同通信。

テレビもまた酷かった。
テレ朝と日テレのポストを見てみる。

日テレ
高市政権幹部“核兵器保有すべき”非公式取材で考え示す 
テレ朝
高市政権の安保担当「核を持つべき」 非公式取材で発言
NHK
官邸幹部「核保有すべき」と発言
読売新聞
首相官邸幹部「日本も核を持つべきだ」とオフレコ発言、木原官房長官「非核三原則を堅持」…公明代表「罷免に値する」
朝日新聞
官邸幹部「日本は核兵器保有すべき」 政権内の議論は「ない」と説明
毎日新聞
官邸の安保担当「日本は核保有すべきだ」 政府内の検討は否定

どうだろうか。
高市政権は核武装を進める危険な政権、とでも言いたげではないか。

オフレコを前提とした発言を記事化

次に、オフレコを前提とした発言を記事化したことだ。オフレコ取材は、情報源との信頼関係を基に本音を引き出すための手法であり、発言内容を公表しないのがジャーナリズムの暗黙のルール。
文脈を無視して煽り記事を書き「重要性から伝えるべきと判断」とするのが例えば日テレだ。

【日テレNEWS】高市政権幹部“核兵器保有すべき”非公式取材で考え示す 2025年12月19日

発言は、オフレコを前提とした非公式取材ででたものです。日本テレビでは発言の重要性から伝えるべきと判断しました。

https://news.ntv.co.jp/category/politics/c43530aec3284f7eb77a1d3a0c4c9928

今回の場合、発言の重要性を理由に複数のメディアが一斉に報じたが、「オフレコ破り」が常態化すれば、政権側は今後、非公式の場で率直な意見交換を控えるようになり、結果として国民が得られる情報が表層的になる恐れがある。

国民民主党の玉木雄一郎代表や自民党の河野太郎衆院議員、日本維新の会の吉村洋文代表らからも、「オフレコの話を記事にするメディアに問題がある」「文脈を無視した切り取り報道は不当」との批判が出ている。

言論の自由はどこへ?

今回の官邸幹部発言をめぐる騒動で、メディアの多くは「核保有すべき」という一文をセンセーショナルに見出しに掲げ、まるで政権が核武装に突き進もうとしているかのような印象を植え付けた。 しかし、発言の本質は「日本を取り巻く厳しい安保環境下で、核保有の議論すらタブー視すべきではない」という問題提起にすぎない。

「核不拡散条約(NPT) があるから不可能だ」とする意見もあるが、不可能だからと言って議論自体を封じて良い理由にはならない。

ここにこそ、言論の自由の危機がある。核保有というテーマを「議論すること自体が許されないタブー」に仕立て上げ、率直な意見を述べただけで罵倒や罷免要求が飛び交う状況は健全ではない。

この官邸幹部の発言の批判者たちは、普段「言論の自由」を掲げていたのではなかったか?
それがこのダブルスタンダードぶりは何だろう。

国民はもう、こうした「議論封殺」の手法、偏向報道、印象操作にうんざりしているはずだ。

参考記事

  • 【産経新聞】「オフレコの話を記事にするメディアも問題では」国民・玉木氏 官邸筋の核保有発言 2025/12/19
    https://www.sankei.com/article/20251219-DCBH5TARRJF4XLP7PCIURO7I3U/

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