「逃げるんですか」逃げる印象与えるための追及手法に批判相次ぐ。メディアの取材姿勢は国民の信を失うことに?

「逃げるんですか」逃げる印象与えるための追及手法に批判相次ぐ。メディアの取材姿勢は国民の信を失うことに?

JAXAのロケット打ち上げ中止についての記者会見で共同通信の記者が“それは一般に失敗といいます。ありがとうございまーす”と失敗と決めつけ、捨て台詞をはくという出来事が今年2月にあった。
数々のネットニュースにもとりあげられ、新聞記者の異様な取材手法、記者会見での態度が批判されていた。
我々の庶民感覚とはかけ離れた、上から目線の何とも鼻につく常識外れの取材態度に思えた。これがメディアの普段の報道姿勢なのか、と。だとしたら、何か勘違いしていないか?と。

会見を終えた岸田首相に「逃げるんですか」

2023年5月19日から21日まで開催されたG7広島サミットの議長国会見を終え、立ち去ろうとする岸田首相に「逃げるんですか」と声をかけたのが尾形聡彦という元朝日新聞記者だった。
元々、この記者会見は4社のみの質問と決められていた。
不祥事を追求するような場でもなく、予定通りの会見を終えただけの首相を捕まえて「逃げるんですか」なんである。この声かけに、どんな意味を込めたのか。
正直言って、一小市民の私としては、「首相が逃げている」印象を与えるための問いかけであり、政治的な意図を感じただけだった。
さらに「宣言を出したのは大きな間違い」と自らの主張をぶつけるのも質問の場にそぐわないのではないか。記者の政治的主張をする場ではない。そんなものは聞きたくもない。君は我々の代弁者じゃないし、選んだ覚えもないぞ。

また、尾形氏はツイートで「国内2社、海外2社の質問は、事前に、誰が質問するのかとその質問内容も」決まっていたと文句を言っているが、そんな事は当たり前にある事だ。米ワシントン特派員、財務省・政策キャップ、経済部デスク、国際報道部デスクも務めたほどの元朝日新聞記者なら知っているはずだろう。
朝日新聞という大組織に所属している頃はその恩恵にあずかり、やめた後にそのやり方に文句を言い始めるのも何だか情けなくないか。なら何故朝日新聞時代に正せなかったのか。

Arc Timesキャスターに件の東京新聞記者が

この尾形氏、朝日新聞を退職した後オンラインメディア「Arc Times」なるものを立ち上げたそうだが、キャスターには何かと物議を醸す東京新聞記者の望月衣塑子氏がいる。
この望月記者も、記者会見の場で長々と要領の得ない質問と自らの政治的主張を繰り返す事で有名だ。
何だか線で繋がった気がする。

  • 【Arc Times】キャスター/コラムニスト/ ライター
    https://arctimes.com/anchor-columnists/

狙いうちされていた安倍晋三元首相

この手の印象操作によくさらされていたのが、安倍晋三元首相だった。
安倍氏が質問に回答し終わって立ち去ろうとした時に、「逃げないでください」と投げかける取材手法が横行していた。さすがに当時から新聞記者OBや有識者からの批判が噴出していた。
産経新聞が2020年に記事にしていたので参照ください。

    【産経新聞】記者会見の「首相追及」手法に批判の声 「逃げる印象与える狙い」 2020/8/21
    https://www.sankei.com/article/20200821-ZH2BSJX2MZMSPL7LJ2HQWSYIHA/

当時、テレビに出演した安倍氏が直接語っているのを見たことがあるが、質問・回答が終わり立ち去ろうとした時に「逃げないでください!」と言われたので踵を返し「何ですか?」と問いかけると、その記者は黙っていたそうなんである。記者が何も言わないので立ち去ろうとすると、また「逃げないでください!」と背後から声をかけられたそうだ。
テレビ報道では、その場面が使われたのだろう。
テレビ番組で安倍氏自身がそう語っていたので印象に残っておりよく覚えているが、ネットでソースを探しても見つからなかったのが残念だ。

マスコミ・メディアの役割?

メディアの役割は、権力の批判・監視なのだと言われる。
なるほど、一面では確かにそうだろう。
しかし、それが行き過ぎるあまり、悪印象を作り上げ、時には言い掛かりめいた難癖をつける事が正義だと勘違いしていないか?叩いていればそれで仕事をしたつもりになっていないか? そんな事よりもっと事実報道に力を入れろ。その事実をどう考え、判断するかは、視聴者側の話だ。記者会見の場で自らの主張をぶつけるような活動家まがいの事をやっている場合じゃない。君らにそんな事を託していない。思い上がるな。

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参考記事

  • 【デイリー新潮】広島G7サミット「逃げるんですか」で話題の元朝日記者 法相会見では「東京新聞・望月衣塑子記者」と“タッグマッチ” 2023年05月26日
    https://www.dailyshincho.jp/article/2023/05260604/?all=1

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