硫黄島東で初の中国空母発着艦と自衛隊機への異常接近!中国の脅威と沖縄メディアの不条理な日本非難

硫黄島東で初の中国空母発着艦と自衛隊機への異常接近!中国の脅威と沖縄メディアの不条理な日本非難

日本を取り巻く状況がさらにまた一段、二段ときな臭くなってきている。
中国の軍事的圧力が日に日に増しているのだ。
中国側は自国が設定した防衛ライン「第2列島線」を海軍の空母が初めて越えるなど、有事の際の米軍の台湾接近を阻止する構えのようだ。

高まる中国による軍事的威嚇、圧力

直近で何があったか簡単に列挙してみよう。

  • 6月7日、小笠原諸島の南鳥島沖EEZ内に中国海軍の空母「遼寧」などが侵入したのを初観測。空母「山東」を含む空母2隻が太平洋で活動するのも初だった。
    警戒監視を行っていた海上自衛隊のP3C哨戒機に山東から発進したJ15戦闘機が40分追従。
  • 6月8日、硫黄島の東側EEZ外を空母「遼寧」を含む複数の艦艇が航行、艦載戦闘機や艦載ヘリコプターの発着艦実施を確認。これも硫黄島より東側の海域では初の事だった。
    さらにP3C哨戒機に80分追従、45メートルまで接近、数秒で接触する距離で横切る異常接近。
  • 6月11日、スホイ30など中国軍機25機が台湾との「休戦ライン」を超え防空識別圏に侵入。

などである。

2022年には中国の偵察・攻撃型無人航空機が沖縄・宮古島間を通過、2024年は中国軍機が日本の領空に侵入するなど、史上初の事態が相次いでいる。

中国お得意の「サラミスライス」作戦だろう。 いつの間にか軍事的圧力が常態化し、気がついたらもう手遅れ、という事態になりかねない。

中国は日本側が「安全上のリスクを作り出した」と逆に申し入れてくる始末で、盗人猛々しいとはまさにこの事である。

統合幕僚長「危機感は高まっている」

当然ながら防衛省は危機感を募らせており、12日に行われた定例記者会見で吉田統合幕僚長は「危機感は高まっていると認識していただいて結構だ」と述べている。
今回の中国軍機のP3Cへの異常接近も中国側のミスとは認識しておらず、偶発的な軍事衝突になりかねなかった。

ここでは偶発的とは書いたが、中国側は偶発を装い攻撃を仕掛けたり、漁民を保護する名目で島嶼占領をしたり、あらゆる手段、オプションを用意・検討している事だろう。
日本側が先に手を出した、と嘘八百を並べ立てる事も平気でやるに違いない。
このところ連続している挑発行為はそれを表している。

刃物や銃器を持ったチンピラに80分間もつきまとわれたら…と想像すれば、中国軍機がいかに常軌を逸した行為をしたかが分かるだろう。

11日、12日には台湾でも、台湾軍、自衛隊、アメリカ軍の元幹部らが参加し、30年に中国軍が台湾侵攻を開始したという想定のシミュレーションを実施。
民間団体主催だそうだが、自衛隊の元海上幕僚長も参加している。
台湾とは危機感を共有できそうだ。

「国会機能維持条項」の骨子案

そんな中、6月12日に開かれた衆議院憲法審査会では「国会機能維持条項」の骨子案が提出された。
これは大規模災害などで選挙の実施が困難な緊急事態となった場合、国会議員の任期を延長させ国会機能が停止しないようにするための改憲の骨子案である。

以前から検討されていたものではあるのだろうが、出されたタイミングがタイミングだ。 中国が空母を太平洋に展開したり台湾の防空識別圏を越えたりする最中、である。

報道では「大規模災害など」とされているが、どうしても有事に備えての国の安全保障や危機管理体制の強化に思えてしまう。

令和の謎の米不足―備蓄米大放出

さらに嫌な予感がするのが、2024年から続く「令和の米騒動」からの備蓄米放出である。
2025年3月の米類の消費者物価指数は前年比92%超と極めて高い数値を示しており、ほとんど倍近い価格で小売店の棚に並んでいた。

特に2025年は「謎の米不足」とも言われているが、2024年12月には全国収穫量は679万2000トンで前年比約3%増。この生産量は需要見通しの674万トンを上回る水準とされていたはずなのである。

流通のどこかで米が「滞留」している可能性も指摘される。また、一部では非公式なルートや密輸の影響を疑う声もあるが、大量に出回ったという確証はない。

ここに至ってからの小泉新農相の「備蓄米大放出」である。
備蓄米が底をついたその時に有事となったらどうなるのか。

防衛力強化に反対の在沖メディア、米軍基地縮小を主張する沖縄県知事

ここまで危機感が高まれば防衛力の強化を考えるのが当たり前だが、これに猛然と反対するのが沖縄のマスコミである。

沖縄タイムスは6月16日に『忍び寄る「戦争前夜」 取り沙汰される台湾有事 沖縄の離島住民の島外避難計画、沖縄戦の疎開と酷似』というタイトルの記事を書き、軍事的威圧を続ける中国よりも、防衛力強化をはかる日本政府を逆に「緊張感が高まる」と非難している。

緊張感が高まるのは中国が軍事的圧力・威嚇を続けるからであって、防衛力を高めようとする日本のせいではない。
それどころか、沖縄タイムスは先島諸島の住民避難用のシェルター建設にまで反対している。
※ 2022年の記事

住民避難の準備にまで反対とはもう訳が分からない。

玉城デニー沖縄知事は自衛隊配備拡張反対と在沖米軍基地の整理縮小を主張しており、日本の防衛力を削ごうと躍起になっている。
どうして非難の矛先が中国へ向かわないのか?

我々庶民にできる事

中国の軍事的圧力、国内の食糧不安、日本の足を引っ張るメディア――これらが絡み合ってまるで嵐の前の静けさのように不気味な緊張感を漂わせている。

不安感を煽りたい訳ではないが、一連の出来事を線で繋ぐと何やら嫌な予感がしてくる。

我々にできるのは出来るだけ多くの情報に触れて自分の頭で判断し、真に日本のために働く政治家・政党に投票する事ぐらいだろう。

※キャッチ画像は防衛省サイトから

参考記事

  • 【防衛省】中国軍機による自衛隊機への特異な接近について 令和7年6月11日
    https://www.mod.go.jp/j/press/news/2025/06/11c.html
  • 【NHK】中国空母が南鳥島周辺のEEZ内に 初確認 防衛省 警戒監視続ける 2025年6月9日 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250608/k10014829481000.html
  • 【産経新聞】台湾周辺で中国軍43機 戦闘機「スホイ30」や早期警戒機「空警500」など 軍艦6隻も 2025/6/11
    https://www.sankei.com/article/20250611-MEH6TLAVOJIP7KB34VLAJFEPSE/
  • 【NHK】自衛隊機に中国軍機接近 統幕長「偶発的衝突 誘発の可能性も」 2025年6月12日
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250611/k10014832861000.html
  • 【NHK】“選挙困難な緊急時は議員任期を延長” 自民など改憲骨子案 2025年6月12日
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250612/k10014833321000.html
  • 【沖縄タイムス】忍び寄る「戦争前夜」 取り沙汰される台湾有事 沖縄の離島住民の島外避難計画、沖縄戦の疎開と酷似 2025年6月16日
    https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/1500500

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