バルト海でハイブリッド攻撃らしき海底ケーブル切断続発、侵略に備える北欧諸国…日本の状況と酷似か
スカンジナビア半島に囲まれた海域のバルト海で、北欧と欧州を繋ぐ海底の光通信ケーブルが相次いで損傷、断線しているそうだ。
CNNや時事通信の報道によると、リトアニア公共放送は「船のいかりが落ちたものではない」と伝え、ドイツのボリス・ピストリウス国防相は「破壊工作を想定」、ドイツとフィンランドの外相は「意図的に傷つけられた疑い」と表明。
フィンランドとドイツは共同声明で、ロシアを念頭に「悪人によるハイブリッド戦争の脅威」にさらされていると言っている。
また、デンマーク海軍が工作に関与したと思われる中国船を追跡している、という報道も流れている。
中国がはるかバルト海にまで出張ってロシアに加担し、破壊工作を行なっている疑いが濃厚だ。
これまでにも2022年には、欧州とロシアを結ぶ石油ガスパイプライン「ノルドストリーム1,2」が爆破される事件が起きている。原因は不明ではあるが、攻撃されたとの見方が強いと言われている。
2023年にも、フィンランドとエストニアを結ぶ天然ガスパイプラインが中国のコンテナ船によって損害を受ける事件が発生。
北欧の国であるフィンランドとスウェーデンは、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて2022年、NATO加盟入りの申請をしている。
フィンランドとスウェーデンは、軍事衝突、通信障害、停電、断水、自然災害にどう備えるか解説した冊子を国民に配布するそうだ。戦争に備えて、おむつや医薬品を備蓄するよう呼びかけている。スイスの「民間防衛」は有名だが、その類のものだ。
それほど事態は緊迫しているという事だろう。
戦争に備えておむつや医薬品の蓄えを、スウェーデンとフィンランドが国民に冊子配布 https://t.co/VHa2E15ILw
— cnn_co_jp (@cnn_co_jp) November 19, 2024
今回の海底ケーブル切断事件も、外相が言うようにサイバー攻撃、破壊工作、不自然な移民や難民の増加、選挙介入、偽情報の拡散等を組み合わせたハイブリッド攻撃を受けている可能性がある。
実際、ロシアは意図的にフィンランドに難民を送りつけて移民危機を作り出しており、フィンランドのオルポ首相は「ロシアはハイブリッド攻撃をやめろ」と主張している。
この移民危機と海底通信ケーブル切断を、欧州では直接的武力を伴わない「ハイブリッド攻撃」だと認識している、という点を強調しておきたい。
ひるがえって日本の状況は?
日本でも思い当たるフシがないか?
自称難民の流入による混乱、外国人生活保護問題、中国人向けビザ発給要件緩和、台湾で相次ぐ海底ケーブル切断に石垣島周辺のケーブル損傷と通信途絶、JAXAや大企業へのサイバー攻撃…
あと、あまり知られていないが一部報道によると、沖縄周辺の海底ケーブルに中国が盗聴器を仕掛けていたという。
何やら近年伝えられる北欧の状況と酷似していないか?
これはもはやハイブリッド攻撃にさらされていると見做して良いのではないか?ロシア、中国、北朝鮮は我々の隣国だという事を忘れてはならない。
やたらと危機感を煽りたい訳ではないが、我々民間も軍事的脅威に備えておくべきだろう。
参考記事
- 【ロイター】バルト海で海底光通信ケーブル2本切断 破壊工作の疑いも 2024年11月19日
https://jp.reuters.com/markets/commodities/MVDVDRLQFNPVHEALYK6YJNLPYM-2024-11-18/ - 【ロイター】バルト海、海底ケーブル断線の怪 中国船関与か、軍が追跡の報道も 2024/11/24
https://jp.reuters.com/markets/commodities/MVDVDRLQFNPVHEALYK6YJNLPYM-2024-11-18/ - 【産経新聞】ドイツ-フィンランド間の通信ケーブル損傷 バルト海で相次ぐインフラ破壊疑惑 2024/11/19
https://www.sankei.com/article/20241119-HYX2Y6SU7ZOB3P7VHPY45YWZSE/ - 【JBpress】海底ケーブルが危ない!沖縄で明らかになった中国による「盗聴工作」の手口 2023.7.9
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/75940