中国のプロパガンダ紙「チャイナウォッチ」に協力する毎日新聞
2018年の記事なのでやや古い話ではありますが、英紙ガーディアンに「Inside China's audacious global propaganda campaign
」( 日本語訳 :中国の大胆な世界的プロパガンダキャンペーンの内部) という記事が掲載されました。
記事の内容は、中国共産党は世界各国の出版物やジャーナリズム報道に対して、金を払って中国に有利になるようなプロパガンダ情報を流している、というものです。
中国が仕掛ける「メディア戦争」は、北京の軍事政策の一環であり、その目的は海外の世論に影響を与え、外国政府を中国共産党にとって有利な政策をとらせること、と語っています。
以下はその記事の日本語訳引用です。
いわゆる「メディア戦争」は北京の軍事戦略の明確な一部となっている。その目的は、海外の世論に影響を与え、外国政府を中国共産党に有利な政策に誘導することである。
引用:https://www.theguardian.com/news/2018/dec/07/china-plan-for-global-media-dominance-propaganda-xi-jinping Fri 7 Dec 2018 06.00 GMT
中国共産党は、海外の新聞社と契約し「チャイナウォッチ」というプロパガンダ広告を掲載し中国政府にとって都合の良い情報を流している、という事です。
本文中では触れられていないものの、このプロパガンダ広告を掲載している出版物として、図表の中で毎日新聞が明記されております。
なんと、日本の毎日新聞が中国共産党政府のプロパガンダ広告である「チャイナウォッチ」を掲載していると英紙ガーディアンに名指しされているのです。
こちらも日本語訳で引用します。
北京はまた、印刷出版物に対しても同様の「借用船」のアプローチをとっている。国営の英字新聞「チャイナ・デイリー」は、ニューヨーク・タイムズ、ウォールストリート・ジャーナル、ワシントン・ポスト、英テレグラフを含む少なくとも30の外国紙と契約を結び、チャイナ・ウォッチと呼ばれる4ページまたは8ページの折り込み広告を掲載しているが、これらの折り込み広告は毎月のように頻繁に掲載されることがある。
中国はborrowed boats = 借用船 と呼ばれる海外へのプロパガンダ広告戦略をとっているという事ですね。
※毎日新聞への言及は、画像の右上個所です。
それでは、ガーディアンに名指しされた毎日新聞はどのような主張をしているのでしょうか。
過去に社会部長、編集編成局長、取締役を務めていた現・毎日新聞グループホールディングス顧問の小川一氏はこのようにフェイスブックで釈明しています。
以下はフェイスブックからの引用です。
記事本文に毎日新聞への言及はないとか根拠不明の数字だのと言い逃れをしていますが、図表の中にしっかりと毎日新聞と書かれていますし、彼自身も『毎日新聞が「チャイナ・ウォッチ」の印刷、配布に協力しているのは事実です』と認めています。英紙ガーディアンの記事は、中国のプロパガンダ政策を論じたもので、世界各国の新聞がその影響を受けていると指摘するものでした。ツイッターでも書きましたが、記事本文に毎日新聞への言及は一切ありません。ただ、広報紙「チャイナ・ウォッチ」を発行している世界の新聞社の図表の中に「毎日新聞 660万部」という記載があります。なぜ「660万部」なのかまったく根拠不明の数字なのですが、毎日新聞が「チャイナ・ウォッチ」の印刷、配布に協力しているのは事実です。
引用:2018年12月28日 https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1856351494462423&id=100002627702917
毎日新聞は国の壁を超えた新たなジャーナリズムの構築をめざして、アメリカ、韓国、インドネシア、ベトナム、そして中国の新聞と提携していますが、「チャイナ・ウォッチ」への協力はそうした事業の一環です。
アメリカをはじめ各国の新聞と提携していると説明していますが、チャイナウォッチは一党独裁の中国共産党の手によるもので、各国の民間企業が発行している新聞とは一線を画します。
それらとチャイナウォッチを同列に論じるのは詭弁に過ぎないと考えます。
ちなみに、ニュースキャスターの辛坊治郎氏は、公認ツイッターで毎日新聞に折り込まれたチャイナウォッチの写真をアップしてこのように語っています。
「貧すれば鈍する」と言うが、これは酷い。
— 辛坊治郎 公認【辛坊の旅N】 (@JiroShinbo_tabi) September 29, 2020
朝刊に中国日報が挿入されて各戸配布。朝刊一面トップが中国の国連演説。
メディアとして一線を越えてしまったようだ。「恥ずかしい」と言うより、とてもとても悲しい。 pic.twitter.com/1Q9mg3ZDb1
毎日新聞は、一党独裁の中国共産党の広告塔になっているのではないでしょうか。
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