「中国共産党と協調」と米安全保障省が断じたハーバードの留学生禁止、文科省が受け入れ検討の危うさ

「中国共産党と協調」と米安全保障省が断じたハーバードの留学生禁止、文科省が受け入れ検討の危うさ

2025年5月22日、アメリカの国土安全保障省ノーム長官は、ハーバード大学の留学生を受け入れる資格を停止したと声明を出した。

『学生・交流訪問者プログラム』が取り消されたという事は、学生ビザ取得が出来なくなるという事であり、他の大学に転出しなければその留学生は滞在資格を失ってしまう。

取り消された理由は大きく2点。

  • 学内での暴力行為や反ユダヤ主義の助長
  • 中国共産党と連携している

要は反米・親テロとみなされた訳だ。
そのうえでノーム長官はハーバード大学に対し「中国共産党との関係について説明する責任がある」「中国共産党と協調した責任を問う」と指摘している。
中国との繋がりが強いハーバード大学は、中国による工作活動に汚染されていると非難され、

  • 中国共産党に利用されてきた
  • 中国共産党の指示による学内での嫌がらせ

とまで当局に言及されているし、これまでにも機密情報にアクセスされる懸念などを指摘されてきた。

「中国共産党の影響」を報道しないテレビ局

ところが、この中国共産党の影響を報道しない、または非常に小さく扱うのが日本のメディアだ。
テレビは特に酷い。

番組名はあげないが朝の情報番組を見ていると、トランプ大統領の横暴、差別、米社会の衰退に繋がる、という主張の連続で、せいぜい今回の措置が出た原因のひとつの反ユダヤ主義の情報がちょろっと出る程度だ。
マスコミはどうしても中国に不利になる情報は出したくないらしい。

事の良し悪し、米国の措置の是非は別としても、こういった周辺の情報は視聴者に正しく伝えるべきではないのか?
これは報道しない自由なのではないのか?
我々は考えるきっかけを失っているのだ。

ハーバードに入れない留学生を日本に受け入れ検討の文科省

日本においても既に東京大学の外国人留学生全体の約67.8%を中国人が占めている。(5231人中の)
昨年時点で、10年前の約3倍だそうだ。
※東京大学新聞オンラインによる

大学院に限って言えば、4~5人に1人が中国人だという。
東大の周りには火鍋などを出すガチ中華料理屋が増えたそうだ。

近年、中国が仕掛けるスパイ活動、情報戦、超限戦、ハイブリッド攻撃の類が指摘されている中でこの数字だ。また、バックに軍がついた中国人留学生によるJAXAへのサイバー攻撃の事例などもある。不安になるのも当然である。

そこへ来て文科省の阿部大臣は、ハーバードに入れない外国人留学生を日本の大学で受け入れる検討をせよという。
さらに、相談窓口を開設し転学や奨学金などの問い合わせに応じる想定をしている。

  • 【NHK】米ハーバード大の措置で文科相 “国内大学で受け入れ検討を” 2025年5月27日
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250527/k10014817781000.html

米国の国土安全保障省が拒否した留学生が日本にやってくるのだ。
留学生受け入れの美名のもと、日本が知らず知らずのうちに中国の工作活動の舞台となる危険性を、私たちは見過ごしていいのか。

参考サイト

  • 【NHK】“ハーバード大への留学不可に”米政権 留学生に混乱や不安 2025年5月23日
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250523/k10014814071000.html
  • 【産経新聞】ハーバード大への留学が不可に 米国土安全保障省が通知 反米的な活動を容認と主張 2025/5/23
    https://www.sankei.com/article/20250523-76CPKDC3VNOPRLQW7SNIK3DOFA/
  • 【ロイター】アングル:ハーバード大、「負債」になった中国との関係 トランプ政権がやり玉に 2025年5月26日
    https://jp.reuters.com/world/security/JIWXXEBFIFI3DDECX7P7HA4TEA-2025-05-26/
  • 【東大新聞オンライン】【連載】東大と増加する中国人留学生 ①中国の背景 2025年4月25日
    https://www.todaishimbun.org/chinesestudents_20250425/

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