上川外相の「女性がうまずして」発言を切り取り報道する共同通信…ミスリードを狙ったものか?

上川外相の「女性がうまずして」発言を切り取り報道する共同通信…ミスリードを狙ったものか?

共同通信がまた政治家の発言のキリトリ報道で、印象操作記事を書いていた。

問題の記事は、静岡県知事選の応援演説で上川陽子外相が自民党候補を誕生させる意味で「この方を私たち女性が(知事として)うまずして、何が女性でしょうか」と発言した件に関してだった。

共同通信は、この部分を切り取って『「うまずして何が女性か」と上川陽子外相』という「子どもをうまない女性は女性ではない」と発言したかのような見出しの記事を書いた訳だ。
見出しだけを見た読者は、そう受け止めるだろう。

無理矢理にでも女性差別にこじつけ、曲解し、ミスリードを誘って悪印象を植え付けるという偏向報道の一種である。

  • 【共同通信】上川氏「うまずして何が女性か」 静岡知事選の応援演説で 2024/05/18
    https://nordot.app/1164508393765306393

実際、本文を読んでも「子どもをうまない女性は女性ではないと受け取られかねない不適切な発言だ」とある。
言ってもいない事で「受け取られかねない」と叩いていたら言葉狩り的に際限なく叩ける。

2007年1月、「女性は子どもを産む機械」との発言で批判を受けた柳沢伯夫厚生労働大臣の事を思い出した方も多いのではないか。

共同通信は、過去の炎上事件を想起させる書き方を狙ってやったのだろう。

共同通信の記事に乗っかる野党、マスコミ

案の定、この記事に乗っかった東京新聞記者や立憲民主党議員、日本共産党が上川外相批判を繰り広げている。
以下、一部をピックアップしてみよう。

まずはお馴染みの東京新聞・望月衣塑子記者のツイート。
「自民党の女性議員の限界か。。これは酷い!」だそうである。
この投稿には早速、「元の発言を切り取ることなく理解したうえで配慮に欠けた発言であったか、言葉狩りか、判断することをお勧めします。」とコミュニティノートが付与されている。

次にしんぶん赤旗。
上川外相は誤った価値観に染まっているのだそうだ。

  • 【日本共産党 しんぶん赤旗】誤った価値観に染まる 上川外相発言 小池書記局長が批判 2024年5月21日
    https://www.jcp.or.jp/akahata/aik24/2024-05-21/2024052102_03_0.html

次もおなじみの立憲民主党の小西洋之参院議員。
彼に言わせると「偏見、差別意識がなければ生まれない暴言で、外相失格」なんだそうである。

(演説会場にいる)女性たちで知事を誕生させよう、という趣旨での発言だと思われるので小西議員の言うような偏見、差別にはあたらないと考えます。

これだけ左派マスコミや野党が叩くからには、上川外相は日本にとってよほど有用な人物なのだろう。
自民党総裁選では、石破茂氏、小泉進次郎氏、河野太郎氏に次いで4番目の有力候補だそうだ。
親中派とみられている候補者が上位にいる中で、上川外相を早めに追い落としておこうという意図でもあるのか?

そう勘ぐりたくもなる。

共同通信の記事は、全国津々浦々の地方紙にもそのまま配信・掲載される。
全国紙を取らない地方在住者の人々の目に触れる。
悪印象は広く拡散されてしまっただろう。

地方紙配信の一例として東京新聞の例をあげておこう。

  • 【東京新聞】上川氏「うまずして何が女性か」 静岡知事選の応援演説で 2024年5月18日
    https://www.tokyo-np.co.jp/article/327958

京都新聞は共同通信の記事を参考にしたと思しき独自記事をアップしているが、もとの記事には無かった「産まずして」とわざわざ漢字表現に直して記事を書いている。
より、子供の出産と関連づけて誤解されやすいように、という魂胆だろう。

英語版を海外に配信

さらに驚くべき事に、共同通信は上川外相が発言を撤回したという記事を英語版として配信しているが、ここでも直接的に「出産」と結びつけた表現を使っている。
海外向けに、「女性差別をした日本外務大臣」として報道しているのだ。

UPDATE: Japan foreign minister retracts controversial "birthing" remark (日本語訳)最新情報:日本外務大臣、物議を醸した「出産」発言を撤回

国内だけじゃなく海外にも悪印象を広めてやろう、という事か。
いや、これは酷い。
ここまでくると報道の域を超えた情報工作ではないか。

既存メディアをチェックしないファクトチェック機関

こうなるとファクトチェック機関は何をやっているんだと言いたくもなるが、日本ファクトチェックセンターは新聞、テレビ等の既存メディアの記事はファクトチェックしないと表明している。

「キッチンで調理中にカレンダーに引火した」とか「歌手のケイティ・ペリーがファッションの祭典に参加した」とかどうでも良い情報のファクトチェックをしてる場合なのか。

既存メディアが印象操作、捏造を働く事こそが、社会に対して重大な問題を及ぼすのではないのか?

日本ファクトチェックセンターの編集長は朝日新聞の元社員だが、朝日の記事がファクトチェックされたら何か困る事でもあるのだろうか?

謎である。

共同通信社の社長メッセージ

印象操作、ミスリード、偏向報道を連発している共同通信の社長は、こんな事を言っている。
公式サイトの会社案内ページから、「社長メッセージ」の一部を引用してみよう。

ネット空間では日夜、フェイクニュースや中傷、真偽不明の言説が飛び交っています。だからこそ、共同はファクトにこだわり抜きます。事実を追い、掘り起こし、裏付けを取る。特定の主張に偏らない「公平さ」を重んじながら、記事、写真、動画、グラフィックスとして、いち早く伝える。フェイクの時代に立ち向かう仕事を通じて、これからも「信頼の通信社」であり続けます。

だ、そうである。
この現状でこれを自信を持って言えるのだろうか? 「ファクト」にこだわり抜いていたら、上川発言に関してあんな記事タイトルをつける訳が無い。 それとも社長の意向を無視して、社員が勝手にやったのか。
そうならばガバナンスはどうなっているのか。

社長メッセージには「日本最大のコンテンツプロバイダー」であるとも明言しているが、だからこそ悪影響も全国紙を凌いで日本最大になり得る。

既存メディアこそファクトチェックされるべきだ。

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