山梨の桃大量盗難でベトナム人グループ逮捕…根本原因は技能実習生制度にある

山梨の桃大量盗難でベトナム人グループ逮捕…根本原因は技能実習生制度にある

数年前から日本全国各地で発生していた果物の大量盗難被害。
農家の方々が丹精込めて育てた桃や梨等の農作物が、収穫直前に大量に盗まれています。

令和元年の農林水産省の発表によると、近年被害が起こっているのは北海道、青森県、山形県、福島県、茨城県、埼玉県、神奈川県、群馬県、山梨県、静岡県、新潟県、石川県、岐阜県、愛知県、三重県、兵庫県、大阪府、鳥取県、岡山県、福岡県、佐賀県、鹿児島県、沖縄県の各都道府県。

桃や梨以外にも、ぶどう、キャベツ、はくさい、りんご、さくらんぼ、いちご等の農作物が被害にあっているそうです。

つい先日の2022年8月11日にも、福島県で収穫直前の桃千個が盗まれたばかりです。
以下はそれを伝える産経新聞の記事です。

  • 【産経新聞】収穫直前、福島でモモ千個盗まれる 2022/8/11
    https://www.sankei.com/article/20220811-QG2BVCWVW5OGXPTBACU4JCQYBI/

この類の事件は、地元のメディアも含めてこれまで何度も報じられてきました。

  • 【NHK】山梨 桃5000個盗難など被害相次ぐ “果実泥棒” 情報求む! 2022年6月25日
    https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220625.html
  • 【東海テレビ】収獲に行ったら全てもぎ取られた状態…農場で収穫前の桃1200キロ4500個余り盗難 被害額150万円 2021/08/08
    https://www.tokai-tv.com/tokainews/article_20210808_10605
  • 【静岡新聞】農家「がく然」 相次ぐ作物窃盗 2021.6.11
    https://www.at-s.com/news/shittoko/913960.html

大量盗難被害の直後にメルカリ出品

また、大手マスコミはあまり報道してきませんでしたが、桃の大量盗難があった翌日にフリマアプリのメルカリに大量・格安で出品される事例が発生していました。
メルカリの当該商品の出品者にコンタクトを取ったユーザーもいるらしく、それがカタコトの日本語での返信だった事から、当初から外国人の関与が噂されておりました。
まあ証拠もなく大手マスコミがとりあげる訳にはいかなかったのかもしれません。

参考までにniftyニュースの記事をあげておきます。

  • 【niftyニュース】『メルカリ』に完熟前の桃を大量出品! 山梨県の盗難事件との関連性は… 2022年06月22日
    https://news.nifty.com/article/domestic/society/12156-1705867/

いずれもこの時点では、外国人の犯行であるとの証拠はありませんでした。

果物の大量盗難でベトナム人グループ逮捕

それがここへ来て一転、山梨での果物大量盗難でベトナム人グループが逮捕されました。
すでに不法残留の疑いで逮捕されていたとの事。
NHKの他、地元の山梨放送でも記事にされています。

  • 【NHK】山梨で桃などの果物が大量盗まれ750万円被害 ベトナム人関与か 2022年8月11日
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220811/k10013766061000.html
  • 【YBS山梨放送】「山梨で桃を盗んだ」不法滞在の疑いで逮捕された外国人 関与ほのめかす 大量盗難があった畑周辺の防犯カメラに車や顔が映る 2022.08.12
    https://www.ybs.jp/tv/wnews/sp/news120wxhu86v31cfy4pk0.html

技能実習生が犯人と分かっていても通報をためらう事情があった

岡山選挙区の小野田参議院議員は、以前から農作物の盗難被害について相談を受けていたそうです。
実際に被害にあわれた方に話を聞くと、近隣に勤める技能実習生が犯人と分かっていても人手不足・人間関係を気にして通報をためらうという事例があるそうなのです。
完全に泣き寝入りですね。
以下は小野田紀美議員のツイートです。

技能実習生とは、厚生労働省の表現によると『技能、技術又は知識の開発途上国等への移転を図り、開発途上国等の経済発展を担う「人づくり」に協力』するために受け入れた外国人の事です。

しかしながら実態としては人手不足のために体の良い労働者として扱われがちで労働環境も劣悪な事が多く、特に建設業においては失踪者が後を絶たないそうです。

  • 【日経クロステック】建設業の失踪者は年4000人、人権侵害で「技能実習」見直しへ 2022.08.10
    https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/00142/01373/

また、2021年には家族の帯同も可能・在留期限無しの特定技能2号の業種が拡大されるという、事実上の移民政策まで決定されています。
これについては下記記事に詳しいので参照ください。

技能実習生制度については2022年内に有識者会議を設けて見直しを実施するそうです。
人権云々ももちろんそうですが、事実上の移民制度がこのままで良いはずがない。

関連記事

参考

  • 【農林水産省】農作物の盗難の実態と対応策
    https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/engei/attach/pdf/tounan-1.pdf
  • 【厚生労働省】外国人技能実習制度について
    https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/global_cooperation/index.html

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