外国人労働者の特定技能2号の業種拡大と永住権獲得…事実上の移民政策に大賛成の新聞各社の実態

外国人労働者の特定技能2号の業種拡大と永住権獲得…事実上の移民政策に大賛成の新聞各社の実態

昨今、「人手不足」や「少子高齢化による労働力人口の減少」等のニュースをよく目にします。
日本商工会議所によると、人員が「不足している」と回答した企業は2019年時点で66.4%だといいます。[1]

こうした労働者人口減少に対応するため、2019年、出入国管理庁は外国人を対象に人材確保が難しい分野で在留資格・労働資格を与える「特定技能」という制度を導入しました。

この特定技能の業種は、1号の14業種、2号の2業種で、それまでの技能実習制度よりも一歩踏み込んで、幅広く外国人を労働者として受け入れる事になりました。

さらに、松野博一官房長官は2021年11月18日の会見で、家族の帯同も可能な特定技能2号の2業種に11業種を追加し、13業種に拡大する見通しを示しました。
特定技能2号が改正されれば対象の業種は、すべてにおいて在留期間が無期限(期間毎の更新は必要)となり、端的に言うと「外国人の永住者を大量に受け入れる」のと同義となります。

以下は産経新聞の記事からの引用です。

【産経新聞】政府「特定技能2号」拡大検討 在留期限なし 2021/11/28
政府は人手不足に対応するため、外国人労働者の在留資格を緩和する方向で検討に入った。事実上、在留期限がなく、家族帯同も認められる在留資格「特定技能2号」について、現在の建設と造船・舶用工業の2業種だけでなく、人材確保が困難な農業や宿泊業、飲食料品製造業、外食業などにも拡大する考えだ。関係省庁と調整し、来春の正式決定を目指す。
~中略~
ただ、日本では原則10年以上在留していることなどを条件に永住権が認められ、その後の職種は問われないことから、「2号」の拡大は事実上の「移民解禁」との指摘もある。

引用:https://www.sankei.com/article/20211128-C5PNMRA5OBP6JFET7T5DRHMSRI/

このように、労働者に幅広く永住への道を開く事になり、家族の帯同まで許されているとなれば、これはもう事実上の移民制度と言って良いのではないでしょうか。
「特定技能2号」の業種拡大について詳細な表にまとめると以下のようになります。

特定技能2号を2業種から13業種に
1号
(最長5年)
2号
(更新制・家族帯同可)
①介護 →別制度で長期就労可
②ビルクリーニング →2号に追加
③素形材産業 →2号に追加
④産業機械製造業 →2号に追加
⑤電気・電子情報関連産業 →2号に追加
⑥建設
⑦造船・舶用工業
⑧自動車整備 →2号に追加
⑨航空 →2号に追加
⑩宿泊 →2号に追加
⑪農業 →2号に追加
⑫漁業 →2号に追加
⑬飲食料品製造業 →2号に追加
⑭外食業 →2号に追加

2021年10月に実施された衆議院選挙の際に、このような重要な事柄が争点になっていなかったと思うのですが。

移民政策にメディアは大賛成で後押しをしている!

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いつもなら政府の政策には「何でも反対」なイメージのある新聞・メディア各社の論調ですが、移民政策については何故か大賛成の様子です。
まるで政策の後押しをするかのような論調の記事が目立ちます。
移民政策にまつわる大手四大紙の過去の記事見出しをいくつかピックアップして比較してみましょう。都合の良い記事ばかり抽出していると思われないよう、複数記事にしました。

朝日新聞

まずは朝日新聞から。

見出しを見るだけでおおよそ検討はつきますが、全般に「日本は移民後進国なのでもっと受け入れるべき」「移民を制限するな」といった論調です。

毎日新聞

毎日新聞からは、実習生の記事や就労外国人についての記事をピックアップします。

これまた全般に「外国人労働者を受け入れろ」「支援を手厚くせよ」といった論調が目立ちます。
技能実習制度、廃止を」 という記事もありますが、これは制度を廃止して制限をかけろという話ではなく全くその逆で、問題のある制度は廃止し新たな制度のもともっと外国人を受け入れろという記事です。

読売新聞

時に右派と見做される事もある読売新聞ですら、同様です。

「外国人労働者に選ばれる国になれ」「現場が大変だから頼りにされている」と非常に前向きに捉えていますね。

産経新聞

四大紙の中で唯一、外国人労働者の拙速な拡大に警鐘を鳴らしているのが産経新聞でした。

移民政策に失敗した欧州の事例を挙げたり、自民党内の反発の声もとりあげています。

メディアの論調は移民政策賛成に偏り過ぎていないか?

以上の比較を見ていかがでしたでしょうか。
これほどの社会の大転換が図られる契機なのですから、もっと両論併記できないものなのでしょうか。
政府の政策に大反対しているいつもの姿勢はどこへ行ったのでしょう。

参考)特定技能在留外国人数

なお、参考までに特定1号の在留外国人数を紹介しておきます。
以下は出入国在留管理庁のサイトですが、令和3年9月末時点で特定技能2号外国人の在留は無しで、特定技能1号在留外国人数は総数38,337人だそうです。

内訳の上位5位までを引用しておきます。
以下の通りです。
意外でしたが、中国以上にベトナムが多いのですね。

【第1表】主な国籍・地域別 特定産業分野別 特定技能1号在留外国人数
国籍・地域 総数
ベトナム 23,972
フィリピン 3,591
中国 3,194
インドネシア 3,061
ミャンマー 1,733
(令和3年9月末現在)

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