TBS「news23」をBPOが放送倫理違反認定!JA内部告発者の身バレ退職で地に落ちた放送倫理

TBS「news23」をBPOが放送倫理違反認定!JA内部告発者の身バレ退職で地に落ちた放送倫理

2024年1月11日、BPO(放送倫理・番組向上機構)がTBSの名物ニュース番組「news23」の放送倫理違反を認定したというニュースが流れた。問題となった放送は、昨年の1月12日に放送した「news23」のJA共済職員による「過大なノルマを負わされて家族や自身で契約する自爆営業が横行している」という告発を取り扱ったものだった。

この放送で内部告発者の秘匿が不十分だったために身バレし身元が特定されてしまい、当該職員は退職に追い込まれてしまった。
件の放送では見た目を優先して、首から下の他、自宅や腕時計が加工無しで映っていたという。また、内部告発者が使用しないように依頼した映像も放送している。

この事件については過去記事があるので参照してもらいたい。

調査報道において、取材源、情報源の秘匿は基本であり当然の事ではないのか。
この当たり前を、今回TBSは怠った訳だ。
TBSの報道倫理、原則への認識が低下していると見做さざるを得ない。
報道機関の信頼が大きく揺らいでしまった。
今後、内部告発をする事への抵抗感も生み出しかねない、社会的に許されざる行為だろう。

では、この自らの不祥事をTBS自身はどのように報道したのか。
11日のTBSの記事ではなんと、

視聴者の皆さまの信頼回復に努めてまいります」としています。

【TBS NEWS DIG】BPO・放送倫理検証委「放送倫理違反があった」と判断 「news23」JA共済“自爆営業”特集 2024年1月11日
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/936901

「としています。」で締めくくっているのだ。
「としています。」とは何だ。これではまるで他人事ではないか。

不良品を出してリコール騒ぎになった企業や、不祥事を起こした企業・政治家が自ら『「信頼回復に努めてまいります」としています。』と発表したらTBSはそれをそのまま受け入れて無批判に報道するのか。
そんな訳がないだろう。
評判が地に落ちるまで徹底的に批判を続けるはずだ。

過去にオウム真理教が起こした坂本弁護士一家殺人事件で、原因となったビデオテープをオウム側に見せた事についてnews23の筑紫哲也は「TBSは今日、死んだに等しいと思います」と語った。

彼の遺言をしかと受け止めるがいい。

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参考記事

  • 【BPO】TBSテレビ『news23』「JA自爆営業」調査報道に関する意見 2024年1月11日
    https://www.bpo.gr.jp/?p=11873&meta_key=2023

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