2010年9月7日の「尖閣諸島中国漁船衝突事件」で中国人船長を処分保留で釈放させたのは菅直人首相ら官邸側からの指示だった、という産経新聞の報道
2010年9月7日、尖閣諸島付近で違法操業をしていた中国漁船が逃走中に海上保安庁の巡視船に衝突した事件、所謂「尖閣諸島中国漁船衝突事件」が発生。
菅直人政権下の出来事でしたが、違法操業かつ逃走中に衝突してきた中国船の中国人船長をせっかく逮捕したのに処分保留で釈放したとして当時かなり批判の的となっていました。
(更に、「sengoku38」こと一色正春氏によって漁船衝突時の動画がYouTube上に流出したとして、こちらも話題になりました。)
その釈放騒動の真相が10年後の今頃になって明らかにされてきました。
どうやら、菅直人首相ら官邸側から「釈放せよ」との意向があった、という事のようです。
以下、2020年9月8日の産経新聞の記事から引用します。
産経新聞:中国船衝突事件の船長釈放「尖閣守るため」 当時の検察判断理由判明 2020.9.8 21:35
衝突時の映像などの証拠があり起訴は可能だったが、当時の菅直人首相ら官邸側から「釈放せよ」との意向が伝えられたという。
外相だった前原誠司衆院議員も、釈放が「菅首相の指示」だとしている。引用:https://www.sankei.com/affairs/news/200908/afr2009080033-n1.html
複数の筋から、その証言を得たそうです。
当時、外相を務めていた前原誠司氏も「菅(かん)直人首相が、逮捕した中国人船長の釈放を求めた」と証言しています。
産経新聞:船長釈放「菅直人氏が指示」 前原元外相が証言 尖閣中国漁船衝突事件10年 主席来日中止を危惧 2020.9.8 06:00
前原誠司元外相が産経新聞の取材に対し、10年前の平成22年9月7日に尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖の領海内で発生した海上保安庁巡視船と中国漁船の衝突事件で、当時の菅(かん)直人首相が、逮捕した中国人船長の釈放を求めたと明らかにした。
旧民主党政権は処分保留による船長釈放を「検察独自の判断」と強調し、政府の関与を否定してきたが、菅氏の強い意向が釈放に反映されたとみられる。引用:https://www.sankei.com/politics/news/200908/plt2009080001-n1.html
菅直人首相が中国側に配慮した結果だということですね。
ここで判断を誤らなかったら、近年の尖閣諸島周辺の度重なる領海侵犯も違った結果になっていたかもしれません。
あと、安倍政権が検察を私物化、または検察が政権に忖度したとあれだけ難癖を付けていた朝日新聞や毎日新聞などはこの件を全く報道しておりません。
※2020年9月10日7時時点
一方、当事者の菅直人氏はツイッターで以下のような全面否定する発言をしています。
念のため、両論併記しておきましょう。
尖閣諸島は我が国固有の領土であり、尖閣諸島をめぐり、解決すべき領有権の問題は存在していない。尖閣中国漁船衝突事案は、中国漁船による公務執行妨害事件として、我が国法令に基づき、厳正かつ粛々と対応したものである。指揮権を行使しておらず、私が釈放を指示したという指摘はあたらない。
— 菅直人(Naoto Kan) (@NaotoKan) September 8, 2020
どちらの言い分の方が信ぴょう性があるでしょうか?
※アイキャッチ画像はyoutubeから。