玉城デニー知事「北朝鮮ミサイル発射の事前通知無し許さない」…事前通知あれば許すのか?
ここ最近、北朝鮮によるロケットと称するミサイルの発射が相次いでいる。一部の論客は「北朝鮮がロケットと言っているんだからロケットだろう。人工衛星を打ち上げているだけで危機感を煽るべきでない」といった主張をしているが、何を言っているのか。
宇宙空間に出て役割を終えるのがロケット、大気圏に再突入して標的を攻撃するのが弾道ミサイルというだけで、技術的背景は同じである。
国連安全保障理事会の北朝鮮制裁決議では「弾道ミサイル技術を使った全ての発射」を禁じている。
ロケットとミサイルは実態として同じ、という意味だ。周辺国への安全保障上でのリスク、脅威はますます高まっている。
ミサイル発射に失敗した北朝鮮
北朝鮮は5月30日、ロケット(と称するミサイル)を発射すると発表。
実際に翌5月31日にミサイルを発射し、日本政府は沖縄に警戒を呼びかけた。
韓国軍は発射された物体をレーダーで監視していたが飛行中に消えたため、空中で分解したか墜落したと判断。その後、残骸と見られる物体を発見して画像を公開した。これは明らかに失敗で、北朝鮮も認めていた。
国連は安全保障理事会決議に反するとして、非難している。
事前通告すればミサイル発射を許すのか?
その後、北朝鮮は2023年6月11日までの期間に2回目の発射をすると発表。今後は事前通告をしない可能性を示唆した事を受けて、沖縄県の玉城デニー知事は「事前に通告をしない場合、重大な危険性を及ぼす可能性があり、許されない」と6月8日の会見で述べたそうだ。
いやいや、玉城知事…では通告すればミサイル発射を許すのか。これはそういう言い方だ。
通告してもしなくても、重大な危険性がある事に変わりはない。
仮に通告があったとしても、漁民に操業を中止させるの可能性もあるし、そうなれば地域の人々に多大な影響が出る。
さすが、石垣島や宮古島周辺に中国公船が出没するのを「中国公船がパトロールしている」と発言して市議会に抗議された玉城知事だけの事はある。
「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと」考えるのは、もうやめにしませんか。世界には悪意が満ちている。
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参考記事
- 【琉球朝日放送】北のロケット発射 事前通知なしは「許さない」 2023年6月8日
https://www.qab.co.jp/news/20230608176617.html - 【産経新聞】ミサイルとロケット、技術は同じ 国連では双方禁止 2023/5/31
https://www.sankei.com/article/20230531-U4C7BWAUEZMEHFLCIUSSGBRUSY/