回転寿司屋の迷惑行為動画拡散に思う「お客様は神様です」は本当か？

回転寿司屋の迷惑客の動画拡散問題で議論百出である。
はま寿司では、レーン上の寿司にわさびを乗せるわさびテロ、くら寿司では一度取った寿司をレーンに戻す行為などの動画が拡散。
極め付けにスシローの湯呑み・醤油ボトル舐め、寿司に唾をつける動画が拡散。おかげでスシローの運営母体のFOOD＆LIFE COMPANIESの株価は爆下がりしたが、事は一社だけの問題では無く業界全体に波及するだろう。
あんな行為を見せつけられては、潔癖症でなくとも回転寿司屋にはもう気持ち悪くて行きたくないという人が続出するだろう。客は悪さをしないという性善説で成り立っていた業界だけに大打撃だ。
スシローは本人と保護者からの謝罪は受けたものの、刑事・民事の両面から厳正に対処するというが、まあ今後の抑止効果を考えると当たり前の対応だ。

ところが、この対応に反発するネット民がいるようだ。「客にそんな対応をする店には行きたくない」という訳だ。そんな馬鹿な。
「お客様は神様だ」とでも思っているのか。

「お客様は神様だ」と客が思うな！

「お客様は神様です」という有名なフレーズは、歌手の故・三波春夫さんが広めた名言だ。
しかし、この名言ほど誤解されて伝わっている言葉は無いだろう。
三波春夫さんが言いたかったのは、以下のような事だ。大事なところなので意訳せずにオフィシャルサイトの文言を引用させてもらう。

【三波春夫オフィシャルサイト】「お客様は神様です」について
歌う時に私は、あたかも神前で祈るときのように、雑念を払ってまっさらな、澄み切った心にならなければ完璧な藝をお見せすることはできないと思っております。ですから、お客様を神様とみて、歌を唄うのです
〜中略〜
また、「お客様は神だから徹底的に大事にして媚びなさい。何をされようが我慢して尽くしなさい」などと発想、発言したことはまったくありません。

引用：https://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html

素晴らしい。これだ。
サービスの提供側は神前で祈るときのように澄み切った心で働こうじゃないか。これを言った三波春夫さんは偉い。プロ中のプロだろう。実に日本人らしいじゃないか。
しかし、何故かこれが誤解されて伝わり、客が過剰に偉そうぶる理由付けにされている。客に何をされても我慢せよ、ではない。昨今社会問題化しつつあるモンスタークレーマー等はまさにこれだ。
はっきり言うがモンスタークレーマーや、過剰に値切る客は客じゃない。客じゃないんだから厳正に対処すれば良い。

サービスの対価は払いやがれ！

あと、何故か「これはサービスでしょ？」のような言葉遣いがまかり通っている。これは「無料にせよ」と客が迫る時のセリフだ。
馬鹿野郎！サービスは無償じゃねえ。
サービスとは当然対価が発生する。
しかるべき対価を払え。発注元は下請けをいじめるようなマネはよせ(だから下請法のようなものな出来た)。
国民経済の健全な発展の邪魔だ。ひいては日本にとって邪魔なのだ。

ところで、抑止効果のために厳正な対処を支持する人に、抑止力のための防衛力を持つ事に反対する人はいないよね？